まったくだ。
極意というか、本質が、五十嵐先生の言葉に含まれている。
以下の記事の執筆者の方も分かってらっしゃると思う。
顧問の五十嵐先生の言葉で、僕がどうしても忘れられないものがある。
柔道六段とはいえ、腹筋や腕立てもろくにできないくらい身体が鈍っていた五十嵐先生に対し、生徒たちは不安を抱く。が、先生、強い強い。
「(先生は)腹筋もできないくらい、なまってたんじゃなかったんですか・・・・」と不思議がる生徒に、「腹筋だの腕立てだのは、現役の頃から得意じゃなかった」と先生は答える。
「それじゃ、なにが得意だったんですか」と訊ねてくる部員たちに、五十嵐先生はこう云い放つ。
「柔道が得意だったんだ」
う~む。。。 これは真理を突いていると思いませんか?
さらに「柔道が得意だったって、それじゃ練習はしなかったんですか」と単純な質問に、「バカ。練習しなきゃ、強くなるわきゃねぇだろ。しかし練習を競い合っているわけじゃない」ときっぱり。
更に「どうやったら強くなるのかって、きいてるんですよ~~~」と喰いつかれ、
「そんなもんしるか !! 俺は自分がどうやったら強くなるかってことしか考えたことねえわい。他人がどうやったら強くなるかなんて、知るわけねえだろ」
と、一蹴。
これが他のスポーツ漫画と異なるところだ。
いい加減な返答のように見えて、勝負の、そして人生の神髄を捉えている。
答えじゃないようで、答えになっている。マニュアルやハウ・ツーに頼らなければ何事も成せない者にとっては、風に吹かれた答えが見えないかもしれないが。