検索商売

探すのも簡単じゃないよ、でも探すだけじゃ商売にならないよ

自分の外に原因を探そうとしても…

 答は見つからないよ。
 自分が出来ないのは、自分の所為。 自分の中に原因がある。
 「自分は秘伝を知らないから」強くなれない、と考えている人は結構居ると思う。
 しかしながら、同じ条件で習った他の人はデキているわけじゃン?
 それに対して「アイツはなにかコツを知っているからだ」と言い訳し、秘伝を授けてくれない指導者に恨みつらみ…となるわけだ。 別に授けないのではなく、以下に述べる様に、そンなものは存在しないから教えようがないのだ。

 ある見方、言い方をした場合に、たしかに秘伝と呼べるものは存在するのだろう。
 しかし、ここで問題になっている、「自分の外に原因を見つけようとする人」が欲しいと思う様なものは存在しない。
 そういう人達が欲しいのは;
「知ったらたちどころに強くなれる技」
「たちどころに上達できる練習方法」
 といったものなのだが、そンなのは存在しない。
 試行錯誤して、なンとか出来る様になって、あぁこれだ、と掌に載った状態・感覚、あるいは腹落ちした状態・感覚、そこでフと出てくる身体感覚を表す言葉が、ある意味、秘伝と呼べるだろう。
 しかしそれが本人の自家薬籠中のもので終わるのか、普遍的な知見たりうるのか、は何ともいえないと思う。
 俺は「自転車」の話をよく引き合いに出すのだが、「自転車に乗れる様になった感覚」は、説明しようがないと思う。 この様な身体感覚を、どうやって説明しようというのか。

 別の話として、秘伝は「睫毛(まつげ)」とも云われて来た。
 目の前にあるけど、見えない、ということだ。 これはいささか厳しいし、また全てに当てはまるとはいえないが、ある部分、当たっていると思う。

 繰り返して書くけど、出来ないのは自分の所為なのよね。
 無論、指導者に問題がある場合もたしかにあるが、そういう時は、そこをヤメればいいさ。 でもね、きょうび、そういう指導者は減っていると思われるよ。

 自分の意思で何かの技術を身につけていく、という道を歩き始めた場合において、「できない」のは自分の問題でしかない。 それは武術に限らないさ。
 秘伝を知らない事を理由にして逃げるな。 甘ったれるな。 自分の考え方、取り組み方の問題である事に気付けよ。 「睫毛」なンだよ。 目の前の教えを見ていないのは、自分の問題だろ?
 貴様等が望む様な、そンな都合の良い「秘伝」は存在しない。
 逃げている者が向上するこたぁない。

(2017.9.9、ちょっとだけ修正)