感染者()が減ってきた、収束してきた、ということで世間が浮かれている。
経済が回るのだから、それはそれで良いことである。
ここで、専門家()が色々と言っているが、確定的なことは何もなく、結局は「収束してきた理由はわからない」というオチで、とンだお笑いである。 なにが専門家だ、と毒づかれてもしかたあるまい。 経験がない事態に、如何に皆弱いか、がよくわかろうというものだ。
お笑いも甚だしい。 何度も書いてきたとおり、この検査は目安の目安、そのまた目安、くらいでしかない。 診断結果ではないのだ。 また公式発表は、いくらでも操作できる。 本当に減ってきたかどうか、わかったものではない。
・重症者やデイリー死者が減ってきた
これらは信用できそうな値で参考になる。 たしかに激減している。
よくない喩えだが、シロの人〜感染者〜発症者〜そこそこ重くなる人〜重症者〜死者、という「出世魚」プロセスだ。 したがってこのプロセスにおける下流側が減っているということは、上流側も減っているはずなので、感染が減っていることを示していると言える。
・ワクチンの効果だ
あまり信用できない。 ここではもう詳しく書かないが、発症抑制や重症化抑制には「なんとなく効くかも?」「効いてくれたらいいなぁ」のレベルであり、感染抑制には効果がない。
したがって上記のプロセスの途中段階について、何某かの寄与があるかもしれないが、「シロ〜感染」には関係がないので、全体として収束していることへの効果があるとは思えない。 非常に限定的なのではないか。
・ウィルスの自壊とか弱毒化
これはありえる。
一般的に、ウィルスは自らの生存のため、宿主との共存を選ぶ(イコール弱毒化する)経路を辿る。 したがって、COVID-19は弱毒化したのではないか、と考えられる。
以前ポストした、東大名誉教授の児玉先生の意見も近い。 「3ヶ月周期で感染を広げては衰えていく。 緊急事態宣言も人流抑制も感染者減少とはほぼ関係していないのではないか」とのご意見だ。
こちらの意見は、これから数ヶ月後にまたピークがやってくるということを示しているので、あまり嬉しくないが…。
・集団免疫が形成された?
これもありえるが、希望的解釈かもしれない。
何かというと、緩いロックダウンをしていたことで、(他国に比べれば)マイルドにウィルスが広がり、その結果、大多数の人は感染済みになった(発症せず/抗体獲得、もしくは発症しても超軽症/抗体獲得)のではないか。
じつはそれ以上に、さらに大多数は生来の免疫が交差免疫として働いていたのではないか、という可能性も高く、だからこそマイルドなロックダウンが成功したのかもしれない。
・マスクの効果
これは寄与したと思う。
上記の「マイルドに感染拡大〜抗体獲得」の要因だったのではないか、と(個人的には)見ている。
昨年、NHKがずっと主張していたが、「マスクをすることで、少しづつウィルスを吸い込み、それによって免疫が強化されている」という意見があった。
正しいかどうか、常にそうなのか、そういうことは分からないが、可能性は否定できない気がする。
いずれにせよ感染はウィルスの集団突破だ。 その閾値に達していないなら、免疫機構が異物として学習することはあり得る。 一般的なコロナウィルス(風邪ウィルス)なら、学習できるのではないか。
(HIVはどうなんだ、と言われたら反論がない。 だから上に「常にそうなのか、わからない」と書いた)
・マイルドなロックダウン
児玉教授のご意見通りだとすると、全く意味がなく、経済を抑圧しただけだ。
しかし、仮に集団免疫が形成されて、この先の第6波も小規模なもので終わるなら、ぐるっと回って、これはある程度の効果があったいえるだろう、と考えている(第6波が来なければ、だけどね)。
上記してきた点との組み合わせで、少しづつウィルスが広がり、大多数が抗体を獲得するに至った経緯として、これは役に立った施策、と後々理解されるかもしれない。
ひとまず思いつくことをメモした。