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井上選手対フルトン

 7月に延期されたものの、開催が間違いないと言うことで楽しみにしている。

 気になる予想については、多くのコメントや分析がなされている。

 

 個人的には、早い段階で、井上選手がKO勝ちするのではないか、と予想している。

・井上選手自身は、どちらかと言うと無理をして軽い階級で戦ってきたので、より適正なクラスに移行するということで、威力・スピードともに落ちないだろう。

・井上選手は、より体格で勝る相手との対戦経験があり、それらを倒して退けていることから、体格差は大きな問題にならないと考えられる。

・井上選手はオールラウンダーで、やろうと思えばあらゆる戦い方ができる。 それだけの引き出しを持っており、非常に知的かつ臨機応変だ。

・フルトンは、ヒットアンドアウェイで確実にリードパンチを当ててポイントアウトするタイプで、強打者ではない。 こういうアウトボクシングは地道でリスクも小さいが、速く動く相手に最終ラウンドまで戦い切るのは簡単ではない。 スピードが落ちたり、単調なリズムに陥れば、カウンターを取られる。 井上選手には通用しないだろう。

・同じく、ヒットしたらすぐにクリンチして近い間合いの撃ち合いを避ける戦法を多用しているが、井上選手の身のこなしには通用しない(組み付くことができない)と思われるし、少しでも距離があれば、ショートパンチをお見舞いされるだろう。 何となく予想されるのは、フルトンが組み付けずにいるところをショートボディアッパーで突き上げられ、距離ができたところに左ボディをくらって悶絶し、ガードが下がったところに上段を喰らって倒される、というパターンだ。

・クリンチということでは、マロニーが首に手を巻きつけるホールドを多用した(レフリーからも注意を受けていた)。 スタミナの消耗、ダメージを狙っていたのだろうが、すぐに通用しなくなった(井上選手に組み付くことができなくなった)。

・フルトンは中間距離で小気味良い連打を放つことがあるが、それはロドリゲスも同じだった。 その間合いに井上選手は居ないし、捉えることも難しいだろう。

・また、ある意味、致命的なフルトンの欠点は、パンチ(ジャブ)をまっすぐ(顔の前に)戻さない点だ。 顔の前に構えた拳でジャブを放つが、バックステップして戻す際、中段に持ってきている(落ちている)。 下がる際は視野を広く取り、追撃に備える、という意味があるのかもしれないが、その引き戻しの際にガラ空きになった上段の隙を井上選手は見逃さないだろう(パンチの引き際と共に踏み込むのはタイソンが得意とした戦法。 井上選手は見切りや危機感知能力が非常に高く、結果的に同じ技法を使っている)。

 

 以上の通りだ。

 ただ、勝負は水物だし、どうなるか、わからない。 フルトンだって死に物狂いで準備してくるだろう。

 いずれにせよ、好ファイトになる。 両選手の健闘を祈る次第だ。